注目キーワード

【展示会と不安】世界一美しいカバンを作る。ep13

橋本荘一朗
挑戦する『ものづくり』の挑戦記事のep13です。世界で最も美しいカバンを作るという目標をかかげています。
僕が作ったものを世界中の人が手にするって、まさにドリーム。今回はついに完成です。
ものづくりの経験がまったくない僕が、いろんな問題にぶち当たっては乗り越えて次へ進む記事です。
※このシリーズの記事は通常の記事文章と違い、『非常に口が悪い』ですので悪しからず。

 

前回の記事はこちら

相変わらず、孤高の革職人、大崎さんとは数日に一度の割合で22時以降に工房に訪れて革のパーツを作る作業が続いている。

しかし、今になっても、革のパーツの歪みが取れず、しっくりしない。

その日も同じように約束の22時過ぎに工房に着いた。

橋本荘一朗
おつかれでーす。
大崎さん
おつかれぇーっす。

二人は石油ストーブの前に立って世間話を始めます。

10分後。。。

橋本荘一朗
・・・・・。
大崎さん
・・・・・。
橋本荘一朗
・・・・・。
大崎さん
なんか、今日は、作業する感じじゃないっていうか、やる気が起きないんすね
大崎さん
気分的な問題で悪いんづけすけど
橋本荘一朗
えっ??)  ・・・・・
大崎さん
気分が乗らないって言うか・・・、そんな感じっすかねぇ。
橋本荘一朗
了解っす。また、次回にしましょうか(笑顔)?
悩み人
すんませーん

 

幾つか疑問は残るが、ここはこらえどころ。

無理を言って、普段の仕事終わりでの作業をお願いしていることもあるし、

ここで

『やっぱり出来ません』と言われたら、

それこそ一巻の終わりだ。

仕方がない。

仕方がない。

仕方がない。

なんだか、薄い氷の上を歩いているみたいだ。(割れないように、割れないように。。。)

約15分の滞在で、とんぼ返り。(何しに来たんだろ、俺)

実はこのような展開はその後、3回くらいありました。

 

 

さて、気分を変えて、本番で仕様する革を調達に行こう。

革職人 大崎さんに紹介してもらった浅草の革問屋に行きます。

こちらのサイトにとても詳しく説明されていますので、引用させていただきます。

この問屋では一般の方も普通に買えるようです。

ただ、例えば牛革を例にすると、買える単位は半身単位になります。

(牛1頭の革を背骨の部分で半分にした大きさ)

なので、革としては、結構な大きさになります。

また、革の値段は『DS(デシ)』という単位で取引されています。

1DSは10×10cmの正方形で、その革によって1DSの単価が決まっています。

よって、例えば『10デシ分の革をください』という買い方は出来ず、その半身の大きさが何デシあるかによって価格が決まってきます。

ただ、いずれにせよ、東急ハンズで購入するより数倍安く購入できます

さて、購入した革を革職人の大島さんに届けるとともに、再び深夜の作業場へ。

少しずつですが、例の三次元湾曲が解消されてきました。

出来上がってはアルミのフレームに合わせ、微調整をし、再びパーツを裁断し、フレームに合わせる。

このような作業を数日繰り返して、やっと理想の形が完成しました。

この時、展示会の搬入日まであと2日。

大島さん、色々あったけど、

ありがとうございます!

 

他に出展している他社ブースに比べ、

圧倒的に商品数が少ない! 普通は数十〜百以上の商品を陳列するようですが、

私は

5。

少なすぎ!(笑)

さて、お客さんの反応は?

実は

素晴らしく好評でした(^o^)

第1位「個人的にすごく欲しい!」

第2位「今までに見たことがない!かっこいい!」

第3位「凄い!」

番外編「How beautiful!」「Amazing!」etc

ありがたい。

本当にありがたい。

うぅ。。。

ただ、ソコの中国人、写真撮りすぎじゃないか?

10分は撮り過ぎだぞ!

コピーできるものならしてみろ!(笑)

さて、ほとんどすべてのお客さんからの共通の質問がありました。

「これ、いくら位なんですか?」

(正直に言って・・・考える暇なかった・・・。)

橋本荘一朗
そうですね、概ね20万円〜30万円の間で考えております。
お客さん
やっぱりそれくらいはしますよね〜

 

本当にそれくらいで作れるんだろうか?

僕はこの展示会を1つのゴールに定め、これまで約1年間、短い時間で必死に展示品を作ることに命をかけてきた。

が、

量産時の製作ルートを全く確保していなかった。

メイドインジャパンを掲げるため、

量産品はフレームも日本製でなければならない。

中国製ではダメだ。

現在(展示会当時)。

✕ 国内の切削工場は未開である。(見積の時点で最低価格は35万円くらい。※切削だけで。)←無理じゃん。

✕ 革の外装に関して、すでに革職人の大崎さんには「サンプルだけのお手伝い」と釘を刺されている。

✕ 内装は量産時には年老いたお袋では対応が出来ない。

✕ 出荷時の箱、緩衝材なども未決。

✕ 今回の出展で、幾つかの決定的な部分的な改修箇所が見つかった。要再設計。

展示会、怒涛の3日間は「喜び」と「不安」が交互に訪れ、嵐のように過ぎていった。

・・・・俺、量産できる?

 

続けてどうぞ!

関連記事

橋本荘一朗初めて挑戦する『ものづくり』の挑戦記事のep14です。世界で最も美しいカバンを作るという目標をかかげています。僕が作ったものを世界中の人が手にするって、まさにドリーム。今回は展示会後、量産の問題に関して。も[…]