僕が作ったものを世界中の人が手にするって、まさにドリーム。今回はついに完成です。
ものづくりの経験がまったくない僕が、いろんな問題にぶち当たっては乗り越えて次へ進む記事です。
※このシリーズの記事は通常の記事文章と違い、『非常に口が悪い』ですので悪しからず。
前回の記事はこちら
相変わらず、孤高の革職人、大崎さんとは数日に一度の割合で22時以降に工房に訪れて革のパーツを作る作業が続いている。
しかし、今になっても、革のパーツの歪みが取れず、しっくりしない。
その日も同じように約束の22時過ぎに工房に着いた。
二人は石油ストーブの前に立って世間話を始めます。
10分後。。。
幾つか疑問は残るが、ここはこらえどころ。
無理を言って、普段の仕事終わりでの作業をお願いしていることもあるし、
ここで
『やっぱり出来ません』と言われたら、
それこそ一巻の終わりだ。
仕方がない。
仕方がない。
仕方がない。
なんだか、薄い氷の上を歩いているみたいだ。(割れないように、割れないように。。。)
約15分の滞在で、とんぼ返り。(何しに来たんだろ、俺)
実はこのような展開はその後、3回くらいありました。
さて、気分を変えて、本番で仕様する革を調達に行こう。
革職人 大崎さんに紹介してもらった浅草の革問屋に行きます。
こちらのサイトにとても詳しく説明されていますので、引用させていただきます。
この問屋では一般の方も普通に買えるようです。
ただ、例えば牛革を例にすると、買える単位は半身単位になります。
(牛1頭の革を背骨の部分で半分にした大きさ)
なので、革としては、結構な大きさになります。
また、革の値段は『DS(デシ)』という単位で取引されています。
1DSは10×10cmの正方形で、その革によって1DSの単価が決まっています。
よって、例えば『10デシ分の革をください』という買い方は出来ず、その半身の大きさが何デシあるかによって価格が決まってきます。
ただ、いずれにせよ、東急ハンズで購入するより数倍安く購入できます
さて、購入した革を革職人の大島さんに届けるとともに、再び深夜の作業場へ。
少しずつですが、例の三次元湾曲が解消されてきました。
出来上がってはアルミのフレームに合わせ、微調整をし、再びパーツを裁断し、フレームに合わせる。
このような作業を数日繰り返して、やっと理想の形が完成しました。
この時、展示会の搬入日まであと2日。
大島さん、色々あったけど、
ありがとうございます!
他に出展している他社ブースに比べ、
圧倒的に商品数が少ない! 普通は数十〜百以上の商品を陳列するようですが、
私は
5。
少なすぎ!(笑)
さて、お客さんの反応は?
実は
素晴らしく好評でした(^o^)
第1位「個人的にすごく欲しい!」
第2位「今までに見たことがない!かっこいい!」
第3位「凄い!」
番外編「How beautiful!」「Amazing!」etc
ありがたい。
本当にありがたい。
うぅ。。。
ただ、ソコの中国人、写真撮りすぎじゃないか?
10分は撮り過ぎだぞ!
コピーできるものならしてみろ!(笑)
さて、ほとんどすべてのお客さんからの共通の質問がありました。
「これ、いくら位なんですか?」
(正直に言って・・・考える暇なかった・・・。)
本当にそれくらいで作れるんだろうか?
僕はこの展示会を1つのゴールに定め、これまで約1年間、短い時間で必死に展示品を作ることに命をかけてきた。
が、
量産時の製作ルートを全く確保していなかった。
メイドインジャパンを掲げるため、
量産品はフレームも日本製でなければならない。
中国製ではダメだ。
現在(展示会当時)。
✕ 国内の切削工場は未開である。(見積の時点で最低価格は35万円くらい。※切削だけで。)←無理じゃん。
✕ 革の外装に関して、すでに革職人の大崎さんには「サンプルだけのお手伝い」と釘を刺されている。
✕ 内装は量産時には年老いたお袋では対応が出来ない。
✕ 出荷時の箱、緩衝材なども未決。
✕ 今回の出展で、幾つかの決定的な部分的な改修箇所が見つかった。要再設計。
展示会、怒涛の3日間は「喜び」と「不安」が交互に訪れ、嵐のように過ぎていった。
・・・・俺、量産できる?
続けてどうぞ!
橋本荘一朗初めて挑戦する『ものづくり』の挑戦記事のep14です。世界で最も美しいカバンを作るという目標をかかげています。僕が作ったものを世界中の人が手にするって、まさにドリーム。今回は展示会後、量産の問題に関して。も[…]