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CAD図面の外注に関して① 国内の適正価格を考えます。

  • 2020年9月19日
  • 2020年10月15日
  • CAD
CAD
橋本荘一朗
CADデータが必要だけど、自分ではつくれない。。また社内にCADオペレータがいないというような場合、
これはどこか外部に作成を依頼する以外に方法はありません。
でも、いくら位が適正価格か想像がつかないですよね。今回はCAD図面作成の費用感とその理由をわかりやすく解説していきます。

 

モノづくりをしたいけどCADが使えない。社内業務が煩雑で、社内CADオペレータは対応しきれない場合など、このような場合はCAS図面の作成を外注することになると思います。

 

CAD図面は大きく分けて建築系と機械系(ものづくり系)に分かれる。

まずはキーワードを入れてウェブ検索してみます。

「2D 3D CAD図面 作成 代行」とかでしょうか。ウェブで検索してみると大きく分けて建築系と機械系(モノづくり系)に分かれています。

建築系はJW CADなどの2次元図面機械系は3次元図面が多いと思います。

では、料金は?というと、これは会社によって様々です。

順に適正価格を検証してみます。

建築系・異なる料金形態

橋本荘一朗
建築系図面の料金の提示方法には「A3サイズ ◯◯円/1枚」というような表記をしているところも多いと思います。

これは、「建物の平面図や立面図の2次元図面をA3サイズ1枚◯◯円で書きますよ」ということになります。

また建築系図面には展開図・建具表(図)」「平面図・立面図・断面図」「平面詳細図・断面詳細図」等、その内容によって作図業務の料金が別れていることが多いですね。

それぞれの作業内容の難易度が違うので、同じA3サイズでも単価が変わってくるようです。

さて気になる料金ですが、例えばAという会社では「平面図・立面図・断面図」がA3 サイズ 8,000円〜/枚ですが、Bという会社では15,000円/枚です。

これは同じA3サイズでも描くボリュームによっても当然作業時間が変わってきます。ですので、Aという会社は「最低8,000円から必要になりますよ。あとはその内容次第で金額が変わってきます。」という意味になると思います。

Bという会社は「内容がどうであれA3 サイズ 1枚あたり、15,000円で作業します」という内容になると思います。

となると、最低料金提示をとるか、一律料金をとるかの選択になりますが、これは相見積もりをとったほうが良いと思いますし、その後のことも考えると、先方の担当者の対応も懇切丁寧であるかというのも大事なポイントになります。

また各図面の費用感ですが概ね「展開図・建具表(図)」<「平面図・立面図・断面図」<「平面詳細図・断面詳細図」という感じで後に行くにしたがって単価が高くなる傾向です。

では、「A3 サイズ 1枚あたり、15,000円。」という会社と「A3 サイズ 1枚あたり、9,000円。」という場合、この金額の違いはなんでしょう。

橋本荘一朗
また、僕が調べた限りだと、単純に会社の規模です。多少語弊があるかもしれませんが小さな会社より大きな会社のほうが給与が高く設定されていることが多いと思います。そうすると、社員の時間給設定も高くなり、当然同じ作業をしていても給与が高い人が作業をしたほうが見積も高くなります。

 

ではクオリティは?

これは僕の感覚ですが、建築系の図面ではほとんど差はないと思います。もちろん作図にミスがあれば修正してもらえば良いので、あとはレスポンスがよければ金額の安いところにオーダーするのがベターだと思います。

機械系CAD図面作成費について

2D CAD

橋本荘一朗
一方、機械系(モノづくり系)の外注料金は多くの会社が「無料でお見積もりをいたします」と書いてあり、Web上には具体的な金額を掲出しているところは少ないようです。

金額を提示しているところを探してみると、こちらは建築系とは違い、時間単価で表記してあるところが多いと思います。

概ねPDFやDXFの2次元図面から3Dモデリングに関しては、平均してみると東京あたりでは5,000円〜7,500円/時間くらいだと思います。
作業内容を細かく理解していないと一見して高く感じますよね。

もちろん、東京と地方では地価が違うため、多少金額の上下はあると思います。

この金額の算出方法に関して少し考えてみます。

まず、実際に作業するCADオペレータのペルソナを考えます。

CAD歴10年以上、使えるCADソフトは2種類、42歳 月給45万円 完全週休2日。

そうすると彼の時間給は 45万円 ÷ 22日 ÷ 8時間 =2,550円です。

その人のキャリアや作業レベルにもよりますが、恐らく平均1,500円〜2,500円/時間くらいでは無いでしょうか。

そこに会社経費、つまり会社の家賃や光熱費、消耗品、そしてCADソフトの減価償却費、会社の利益等を加えると、受注時間給は一般的に社員時給の3倍強くらいになるのではないでしょうか。よく『自分の給与の3倍を稼げ』と言われるのはそういう意味ですね。

そうすると、CADオペレータの平均時給を2,000円と仮定すると、受注時間単価は6,000円/時間くらいが適正になります。そう考えると一見して高く見える3D モデリング費用も案外適正価格のような気がします。

また、既存の図面からトレースするのでなく、構想設計といわれる「作りての頭のなかにあるものを図面化する」という作業に関しては、もう少し時間単価が高くなるかもしれません。

この構想設計に関してはそのオペレータの「相手の構想を正確に形にする能力」が求められるからです。

あとは、時間給換算なので、そのオペレータの作業のスピードと正確さが大事ですね。

個人のクラウドソーシングのメリットとリスク

橋本荘一朗
今はWeb上で仕事のやり取りをするクラウドソーシング系のサイトもいくつかあります。
そのサイトを利用するメリットとリスクを見てみます。
最近はクラウドソーシングで簡単な仕事を発注したり、受注したりする人が増えています。
有名なところではクラウドワークス、ココナラなどがあります。それぞれの分野でスキルを持った人たちが、自分で決めた価格で仕事を受けるというものです。
ここでは個人と思われるひとが多く登録しているので、一番のメリットはその金額だと思います。
概ね2,000円〜3,000円くらいで販売している人が多いようです。
金額的にとても割安感がありますね。しかし、リスクも有ることも事実です。
例えば法人にCADの図面作成を依頼した場合、それは担当者が受託したわけではなく、あくまでその会社が受託したことになります。
ですので、仮にやり取りをしていた担当者が病気になってしまっても、会社は別の担当者に引き継ぎ業務を継続し、約束した納期を守ります。
しかし、それが個人だったらどうでしょう。
代わりがいないかもしれません。業務が遂行できないとお金は返金されるかもしれませんが、約束された納期は当然間に合いません。
相手が個人だと、どうしても「保証」という意味では厳しい場合があります。
よく、オークションサイトでも個人間のトラブルが有るのと同じですね。
もちろん絶対ではないのですが、仕事でお願いする場合には最悪のリスクも頭の隅に入れておいたほうが良いと思います。
橋本荘一朗
個人的にはクラウドソーシングに発注する場合は、納期や多少のクオリティよりも、金額を優先する場合には利用してみる価値はあると思います。

2D、3DのハイクオリティなCAD図面を従来の一般的な価格の約50%の価格で作成してご提供いたします。また図面作成のみだ…