ものづくりをしたい。
その夢のために短期間で必要経費5千万円をいかに短期間で稼ぐか。
今回はレポート最終回です。
前回の記事はこちら。
橋本荘一朗どうやったら超短期間で50,000,000円をつくれるか?という趣旨の記事です。そのお金の使いみちは?僕の夢だった『ものづくり』の資金です。はたして、どうやったら最短でその資金をつくることができるか[…]
橋本荘一朗こんにちは僕はいまから数年前に携帯アプリを開発し、ある企業に数億円で売却しました。実はそれまで僕はアプリなんて作ったことも考えたこともありません。(笑)今回はそんな僕がなぜアプリを開発したのか、どうやって、[…]
さて、今回は具体的なアプリの開発と売り込みに関する記事です。
アプリ開発は、『要件定義』の整理から始めます。
『要件定義』とは?
まずは簡単に要件定義を整理します。
プレゼン用のデモを作る。
ここで韓国人の友人とのレベニューシェアがスタートします。
レベニューシェアに関する記事はこちらです。
ここでの目的は、投資家に『こんなアプリなんです。』と、相手方がスマホ上でビジュアルで訴求できれば良いので、
最低限のプログラミングをします。
具体的には
アプリを立ち上げて僕が適当にメッセージを送信すると、自動で定形文が返信され
それらが30秒かけて徐々に消えていくという流れが見えればよいだけです。
※余談です。なぜビジュアルで訴求(そきゅう)することが必要なのか。
人は意外と想像力がないものです。
自分が自信を持ってわかりやすく説明したつもりでも、相手は意外とわかっていません。
うん、うんとうなずいていても、いいとこ60%くらい理解してもらえていれば御の字です。
この事実に加えて、プレゼンする側、つまり相手を説得する人間のしゃべりのスキルが低いと
もう、ほぼ未知の外国語だと思ったほうが良いです。
そう、誤解を恐れずに言うと、意外と馬鹿なんです。
(特にプレゼンの途中で配られた資料の先のページをめくる人。あれ、内容についていっていないか、飽きているのです。)
なので、わかりやすいビジュアルを見せてしまったほうが、相手はすぐにイメージすることが出来るので、
格段に勝率は高くなります。
例えば、プレゼンでもなるべく文字要素を少なくし、ビジュアルで見せる必要があります。
ビジュアルも複雑な矢印が入り混じっているビジュアルもだめです。
超シンプルに書くのがベストです。
さて、僕らのデモは2ヶ月で完成します。
アプリを売り込む。プレゼンテーション。
さて、ここからが本番です。
事前準備として、完成したデモを自分のスマホに入れて、全体概要と開発スケジュール、概算金額を明記した企画書を作ります。
アプリを売るには大きく2つの方法があります。
① web上でアプリ概要を公開し、広く買い手を募る方法。
② 企業や投資家に対して直接売り込むというものです。
僕は企業に直接売り込むほうを選択しました。
なぜか。
webで売るには『サイトM&A』などのサイトに登録するのですが、他社、他人の売り案件の情報をみると、
概ね販売価格は数十万から数百万の案件がほとんどです。
これでは、僕が望む目標金額と桁が違います。仮に数千万円の売却金額で出品したとしても
誰も買ってくれないと思います。。。
町の商店街に100万円のバッグをおいても、誰も買ってくれないのと同じです。
さて、売り込む企業です。
企業と言っても片っ端にあたっても、野面(のづら)でアタックしてもアポすら取れないと思います。
ここで使うのが、『人脈のご紹介』です。
どういうことかと言うと、
『実はこういうアプリを企画したんだけど、誰か興味のある人がいたら紹介してほしいんだ』
というようなことを広く、友人知人に伝えるということです。
『え?そんなこと?』って思うかもしれませんが、
実はこの手法、とっても有効なんです。
なぜか?
意外と人同士の会話の流れでLINEとかの話になると
『そういえば僕の知り合いにLINEみたいなアプリで面白いチャットアプリを開発した人がいるよ』
というような『僕の知り合いにこんな人いるよ』系の話って、とても流れやすいんです。
そんな経験、ありますよね。
とにかく、自分の実現したいことをどんな細かいことでも良いので、
『真面目に』人にアナウンスし続けるんです。
このようなアナウンスを色んな人に話しつづけていると、すぐに
『僕の知り合いで○○をやっている人がいるんだけど、前に聞いたLINEアプリの話を話したらぜひ聞いてみたいって』
というオファーは割とすぐ来ます。
さて、話を先に急ぎます。
結果発表
結論から言うと、6社くらいを紹介してもらいましたが、全てダメでした。
理由はそれぞれあり、開発後の広告費用の話をすると『思ったより費用がかかりすぎる。』というのが一番の最大公約数の理由でした。
デモが出来上がってから約3ヶ月、いろいろ紹介してもらい、そのたびに東京はもちろん、大阪まで行きプレゼンを行いましたが
だめでした。なんとなく、日本人特有の「見たことないもの、出来上がってないもの」に関してはあまり積極的に話が進みません。
「持ち帰って検討します。」と言われますが、その後の連絡はほぼ来ません。
『持ち帰って検討します = それほど興味はありません。』ということだと思います。
途中からプレゼン方法を変えたりしましたが、結果変わらず。
しばらく、開発チームを含めてくらい雰囲気になりました。彼らは要望通りのデモを作ってくれたので100点です。
しかし、レベニューシェアの条件で『僕が売る』と約束が行使されていません。
はっきり言って、僕は0点です。
そして、奇跡が起こった。
しかし、ここで信じられない奇跡が起こります。
その後に、友人のレーサーに紹介してもらってたどり着いたのが、ヨーロッパのIT企業でした。
ここは、担当者へのデモ、次に役員へのデモを経て約2週間で話がまとまりました。
役員の1人が言ってくれた言葉が、頭の中で瞬時にリフレイン。
『アナタノアプリ、トテモキョウミアリマス』
『アナタノアプリ、トテモキョウミアリマス』
『アナタノアプリ、トテモキョウミアリマス』
WOW !
ここは余裕を見せて
『僕らの提案に気づいてくれてありがとう。これはお互いにラッキーだ。』
なんつって言いましたが、
心の中は
ウォー
ここから本格的な開発が始まりますが、ここは僕の特異なことでもあるんですが、
開発途中に別のアプリを企画し、それのプレゼンも同社に行っていました。
この頃になると、同社の社員の方々ともコミュニケーションが取れていますので、プレゼンもすんなり通ります。
結局、チャットアプリに加えて2つのWebアプリを開発、
合計3つのアプリを提供することになりました。
それぞれの開発期間と初期の運用期間を合わせて概ね2年4ヶ月くらいかかりました。
で、最初にプレゼンしたアプリ、こんな感じに仕上がりました。
画面は、僕が友人にメッセージを送った画面です。
早速送った瞬間から
『久しぶり、元気?』という言葉が消えてきています。
このアプリは、送られた人が見る画面と同じように、送った本人の画面からも、全て消えていくんです。
段々薄くなってきました。
はい、最初のメッセージが消えました。
次のメッセージが上にスライドします。
28秒後のスクショです。
この2秒後にはすべてなくなります。
このアプリなら、日常会話にストレスないと思いませんか?(笑)
さて、開発費や初期のプロモーション等にかかった費用を差っ引いて、僕の手元に残った金額は
6,250万円です。
少し時間はかかりましたが、なんとか、目標の5,000万円をクリアしましたね。
というより、目標金額が具体的にあったので、その金額を稼ぐためにいろいろアイディアをだし、手を尽くしたという感じです。
少し残念なのは、自分で企画し、自分でディレクションし開発したアプリが自分の手を離れて言ってしまうことですが
もともと本来の目的は、ものづくりをするということなので、ここは一晩お酒とともに名残惜しんで、新たな次の道へ進みます。
さて、今回は、「ゼロからのオリジナルアイディアなし。」「資金なし」という条件で、アプリを開発し、それを独自運営せずに6千万円の現金を残しましたという記事でしたが、
このように、少し変化球を狙えばどんな考えや仕事も、無理ではないと思うんです。
僕もがんばります。一緒に頑張りましょう!